2012年09月14日

イラスト制作の命・モニター選び

前回まではパソコンについて解説しましたが、デジタルイラストを描く上でモニター(ディスプレイ)選びも負けず劣らず重要になります。

Painter12は除きますが、大抵のペイントソフトは最高性能のパソコンでなくても4G以上のメモリを積んだミドルスペック程度のパソコンで充分動きます

どんどん性能の良い物が発表されるパソコン本体に比べ、モニターは良い物を選べば長く使っていけますので、パソコンの予算を抑えてモニター選びに力を入れるのも良いかもしれません。



イラスト制作に使うモニターの注目ポイント

作業効率を上げる画面サイズ
・・・小さな机で作業するより大きな机に資料を並べて広々と作業をする方が効率は上がります。
置き場所と相談で19インチ以上のワイドモニターを選びましょう。デュアルモニターで作業をする人もいます。

長時間作業でも目に負担のかからないもの
・・・イラストを描く時はどうしても長時間画面を見続ける事になるので目に負担のかからないものを選びましょう。
一般的にツルツルしていて光を強く反射するグレアよりもノングレアの方が目に優しいと言われます。

色の再現性が高いもの
モニターの性能によって表示できる色の幅が異なります。
イラスト制作をする上で、グラデーションが滑らかに表示されなかったりモニターで見ている色が実際とかけ離れた色だったりしたら困るので、色の再現性は重要なポイントです。

<液晶ディスプレイの表示チェックをしてみよう - ナナオ>





視野角って?


モニターの色が正常に見える範囲の事。

視野角が狭いモニターだと端の方の色が暗くなったり反転したり、元とは違う色に変色して見えてしまいます。

イラスト作成をするなら色が違って見えるなんて事はなんとしてでも避けたいところ。

44.jpg
元画像

45.jpg
視野角が狭いモニターの見え方。 斜めから見ると色が変わって見える


安いTNパネルは視野角が狭いため、写真やイラストを扱うなら視野角の広いIPSパネルを選びましょう。

ちなみに今ではほとんど見かけませんが、ブラウン管モニター(CRT)には視野角問題はありません。





TN? VA? IPS?


TNVAIPSと言うのは液晶ディスプレイの駆動方式の事です。

その方式の違いによって性能に違いが出ます。簡単に説明すると、


TN
価格が安い
・低消費電力
・視野角が狭く、横や下から見ると色が変ってよく見えなくなる

VA
・コントラスト比が高く鮮やかで、黒が引き締まって美しく見える
動画を見るのに向いている
・TNよりは視野角が広い

IPS
・視野角が広く角度をつけても変色しにくい
・コントラスト比が高くないので落ち着いた色合いになる
静止画の扱いに向いている


イラストやグラフィックデザインをするならIPSパネルが基本になってきますが、視野角の改善されたVAパネルも選択肢に入ります。





ツルツルぴかぴかのグレア と マットなノングレア


液晶画面の種類にはツルツルぴかぴかのグレアと落ち着いたノングレアがあります。


グレア
・色鮮やかに美しく見える
・蛍光灯やモニターの前の自分が画面に映って見難い
・バックライトの光が直接届く為、目の負担が大きい
・動画鑑賞に向いている

ノングレア
・マットで落ち着いて見える、地味
・映り込みが少なく見やすい
・光を拡散する為白っぽく見える事がある
・一般的に目に優しいと言われる


ノングレアを選ぶ人が多いですが、グレアの方が目の負担にならないと言う人もいます。

自分の用途にあった方を選びましょう。


気をつける点。

店頭の照明は室内の明るさの何倍にもなります。
その為ノングレアはどうしても地味に映ってしまいますが、いざ見栄えの良いグレアパネルを家で使用してから、眩し過ぎて目が痛い!なんて事にならないように注意しましょう。

また一部の製品は精度が低くギラギラキラキラノイズが見え、長く見続けていると目に深刻なダメージを与える、通称「目潰しパネル」「ムスカパネル」というものも存在します。

買う前にそのモニターの評判をネットで調べたり、可能であれば店頭で実物を見た方が良いでしょう。



イラスト制作にオススメのモニター紹介はこちら→「オススメモニター


posted by うろ at 00:00 | Comment(0) | デジタルで描く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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